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Marion Stroud

Marion Stroud

マリオン・ストラウド氏は、2014年9月から「デイリーブレッド」の著者として加わりました。英国ベッドフォード在住で、ディア・アソシエイト・インターナショナルにて異文化理解の指導をしています。祈りを題材にした彼女の著書は、Discovery House Publishers(当社の姉妹出版社)で人気の書籍です。

寄稿一覧 Marion Stroud

イエスが共におられる

誰の人生にも何かしら問題があるものですが、恐ろしい苦難に見舞われる人もいます。ローズは1994年、ルワンダ大虐殺で家族の大半を失いました。ふたりの幼い娘以外、全員が目の前で殺されたのです。寡婦となった多くの女性は貧しい生活を強いられます。ローズもそのひとりでした。しかし、彼女は決してくじけないと心に決めました。ふたりの孤児を引き取り、食費や学費など、5人の家族の必要は、神が必ず満たしてくださると信じました。

神はそれほどまでに愛された

第一次世界大戦勃発100周年にあたる2014年7月28日、英国のメディアは4年間の大戦を回顧する討論やドキュメンタリーをいくつも放映しました。連続ドラマ「セルフリッジ英国百貨店」(ロンドンに実在するデパートが舞台)も、1914年、若い店員たちが列をなして軍隊に志願するという挿話を盛り込みました。この自己犠牲をいとわない青年たちの様子を見て、私は胸が詰まりそうでした。兵士たちはあまりにも若く、情熱的です。しかし、恐怖と悲惨の戦場から彼らが帰還できる可能性は、ほとんどありませんでした。

本当の隣人

メアリーは、週の半ばに行われる教会の集会を楽しみにしています。いっしょに祈り、礼拝し、前の日曜日の礼拝説教について話し合います。その日は、このつらい世の中で「教会に行くこと」と「教会であること」の違いについて話し合う予定でした。彼女は、友だちと活発な意見交換ができることを楽しみにしていました。

私のやり方

小さな男の子がふたりで、棒と糸を使った複雑なゲームで遊んでいました。数分後、年上の子がもうひとりに向かって不機嫌そうに言いました。「そうじゃない。〇〇君は、違うんだ。これは僕のゲームだから、僕のやり方でするんだ。〇〇君には、もうやらせない!」あらまあ。自分のやり方で…という欲望は、幼いときから始まります。

水の上を歩く

操船を習ったとき、レッスン用の小舟まで、ぐらぐら揺れる浮きデッキの上を歩きました。私はバランス感覚が悪いので、デッキと舟の間に落ちそうで、舟に渡るのをちゅうちょしました。あきらめそうになったとき、「私をしっかり見て」とインストラクターに言われました。「私はここにいます。あなたが滑ったら捕まえてあげます。」私は言われた通りにしました。そして、初級船舶免許を取得したことは、ちょっとした自慢です。

泥にはまる

両親の墓に花をたむけに行ったとき、夫は、他の車が通れるように路肩に乗り上げて駐車しました。最近、長雨がつづき、そのあたりはぬかるんでいたのですが、帰ろうとして驚きました。タイヤが泥にはまって動けません。エンジンを吹かせば吹かすほど、車輪はどんどん泥に沈んでいきました。車を押す人が必要でした。しかし、夫は肩を痛めていたし、私は退院したばかりでした。離れたところに若者がふたりいるのが見えたので、私は必死で手を振り叫ぶと、彼らは、すぐに来てくれました。そして感謝なことに、力を合わせて、車を道に戻してくれました。

不可能に直面する

私たち夫婦が築40年の自宅を売りに出したとき、イギリスの不動産価格は下がっていたにもかかわらず、2週間後には良い値で買い手が付きました。私は家を相続したので改築して移り住むことにし、施工業者が工事を始めました。しかし、自宅の売買は、契約が完了する数日前に買い手が手を引き、流れてしまいました。私たちは途方にくれました。二軒の家を所有しているものの、その片方は値が落ちていて、もう一方は、そのままでは売ることも住むこともできない廃屋です。新しい買い手が見つかるまでは、改築業者に払うお金もありません。どうすることもできない状況でした。

神の時刻は完璧

私はときとぎ、ふたりの年配女性を訪問します。ひとりはお金の心配がなく、若々しく健康で、自分の持ち家に住んでいます。そして、何かと否定的なことを言います。もうひとりは関節炎のために身体が不自由で、物忘れをしがちです。簡素な借家に住み、予約や予定を忘れないようにメモが欠かせません。ところが、自分を訪ねてくる人に対する第一声はいつも、「神さまは、私に本当に良くしてくださるのよ!」です。最近訪ねたとき、彼女のメモには、「明日は外でランチ素晴らしい!また幸せな一日!」と書いてありました。

その子をわたしのところに

マークが「神さまを信じていないから教会には行かない」と言い出しました。彼は、無邪気な少年から不機嫌で反抗的な青年に変わってしまいました。それからというもの、マークの両親にとって人生は戦場となり、日曜日は重苦しい日になりました。ついにどうして良いか分からなくなり、カウンセラーに相談しました。すると、こう言われました。「マークは自分で信仰の旅路を歩まなければなりません。親が子を御国に強制入国させることはできません。神に働いていただく余地を作りましょう。祈りつづけてください。そして、待ちましょう。」